遺産分割|不動産を全件鑑定し適正な代償金1250万円を獲得

遺産分割の解決事例:裁判所が選任した鑑定士の全件鑑定により、代償金1,250万円で調停成立

遺産分割|不動産を全件鑑定し適正な代償金1250万円を獲得

公開日:2025年11月25日/最終更新日:2026年9月28日(事例の要点表とよくあるご質問を追加、事実関係の記載を訂正)

この事例の要点

事件の種類 遺産分割(調停)
ご依頼者 姉(相続人は姉と弟の2名)
相手方 弟(不動産を取得する側)
主な遺産 都内と地方の複数の不動産
主な争点 弟が示した不当に低い不動産の査定額、家督相続的な主張と根拠のない寄与分の主張
当事務所の対応 速やかに遺産分割調停を申し立て、裁判所が選任した中立の不動産鑑定士による全件鑑定を実現
結果 適正な評価額をもとに特別受益の一部も認められ、代償金1,250万円で調停成立

※個別の事情を前提とした結果です。同様の結果をお約束するものではありません。

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本事例の結論と解決のポイント

  • 結論: 法定相続人は姉(ご依頼者)と弟の2名。弟が家督相続的な主張をして、都内・地方の不動産について不当に低い査定額を示し、根拠のない寄与分まで主張してきた事案です。当事務所は速やかに遺産分割調停を申し立て、裁判所が選任した中立の不動産鑑定士による全件鑑定を実現しました。適正な評価額をもとに特別受益の一部も認められ、相手方の査定を大きく上回る代償金1,250万円を獲得しました。
  • 解決のポイント: 不動産の評価方法は複数(路線価、固定資産税評価額、査定書など)ありますが、調停や審判において最も証拠価値が高いのは「不動産鑑定士による鑑定評価」です。本件では、裁判所が選任した中立の鑑定士による全件鑑定で評価の対立に決着をつけたことが、解決につながりました。

ご相談時の状況とお客様の悩み

法定相続人は、姉であるご依頼者と弟の2名でした。遺産には都内と地方の複数の不動産が含まれており、弟がそれらを取得し、ご依頼者に代償金(不動産の価値に見合う現金)を支払う「代償分割」の方向で話し合いが進んでいました。 しかし弟は、家督相続的な主張をして、不動産について市場価格(実勢価格)よりも著しく低い査定額を示したうえ、根拠のない寄与分まで主張してきました。 お客様は「提示された代償金では到底納得できないが、どう反論すればよいか分からない」とお悩みになり、当事務所にご相談へ来られました。

弁護士の対応・解決策

当事務所は、相手方の提示額を覆すためには客観的かつ説得力のある証拠が必要不可欠であると判断しました。

  • 調停の申立てと全件鑑定: 当事者間の協議では評価の対立が解けないと判断し、速やかに家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てました。そのうえで、裁判所が選任した中立の不動産鑑定士による、対象不動産全件の鑑定を実現しました。
  • 寄与分・特別受益の主張の整理: 弟が主張する寄与分に根拠がないことを示し、あわせて特別受益についての主張を組み立てました。
  • 結果: 鑑定評価額をもとに遺産を評価し直し、特別受益の一部も認められた結果、相手方の査定を大きく上回る代償金1,250万円を獲得する内容で調停が成立しました。

IGTからのコメント

遺産分割において「不動産をいくらで評価するか」は、各相続人の取得額を左右する極めて重要な問題です。 相手方が不動産を取得する場合、代償金を安く抑えようと低い評価額を提示してくるのはよくあるケースです。ここで安易に妥協してしまうと、数百万円から数千万円単位で損をしてしまう可能性があります。 本件のように、費用をかけてでも「全件鑑定」を行うことが、結果的にお客様の利益を最大化する(費用対効果が高い)ケースは多々あります。不動産の相続に強い当事務所だからこそ、鑑定費用と見込み増額分のシミュレーションを事前に行い、自信を持って鑑定をお勧めすることができました。

不動産の遺産分割・代償金に関するよくある質問

Q. 不動産の評価額にはどのような種類がありますか?遺産分割ではどれを使いますか?

A. 主に「固定資産税評価額」「路線価(相続税評価額)」「不動産業者の査定価格」「不動産鑑定士による鑑定評価額(実勢価格)」の4つがあります。遺産分割の話し合い(協議)では当事者が合意すればどれを使っても構いませんが、意見が対立して調停や審判になった場合は、最も正確な時価である「鑑定評価額(実勢価格)」が基準となります。

Q. 不動産鑑定費用は誰が負担するのですか?

A. 本件のように裁判所が選任した鑑定人が鑑定を行う場合は、鑑定費用を当事者が裁判所に予納します。分担は当事者の協議や裁判所の指示で決まり、法定相続分などの割合で分担する例が多く見られます。当事者が独自に不動産鑑定士へ依頼する私的鑑定の場合は、依頼した側の負担になります。鑑定によって代償金が数百万円以上増額する場合は、費用を差し引いても十分なメリットが出ることが多いです。

Q. 代償金を一括で支払ってもらえない場合はどうなりますか?

A. 代償分割において、不動産を取得する側に十分な現金がない場合、分割払いの合意をするか、対象の不動産を売却して現金を分ける「換価分割」に移行する等の方法を検討します。分割払いにする場合は、不払いに備えて不動産に抵当権を設定するなどの保全措置(リスク対策)が必要です。

Q. 調停で不動産の評価について合意できない場合、どうなりますか?

A. 各相続人が査定書などを出し合っても合意できない場合は、裁判所が選任する鑑定人による鑑定を行うことがあります。鑑定費用は当事者が裁判所に予納し、法定相続分などの割合で分担する例が多く見られます。調停が成立せず審判に移った場合は、裁判所が鑑定の結果などをもとに評価を定めます。

Q. 不動産鑑定の費用はどのくらいかかりますか?

A. 物件の種類・数・権利関係によって変わり、1物件あたり数十万円程度が一つの目安です(事案により異なります)。複数の不動産を全件鑑定する場合は、鑑定費用と、鑑定によって見込まれる増額とを比べて判断します。

(※法律上の見解は一般的な事例に基づくものであり、具体的な状況により結論は異なります。詳しくは弁護士法人IGT法律事務所の初回無料相談をご利用ください。)

このような不動産の評価が絡む難事件も、IGTは解決することができました。

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※ 本ページは、最終更新日(2026年9月28日)時点の法令・判例・実務に基づいて作成しています。解決の結果は個別の事情を前提としたもので、同様の結果をお約束するものではありません。

【この記事の執筆者】

弁護士 小林洋介

執筆・監修:弁護士 小林 洋介(こばやし ようすけ)

弁護士法人IGT法律事務所 代表パートナー弁護士
慶應義塾大学法学部卒業/東京大学法科大学院修了
東京弁護士会所属(相続遺言部会)/認定経営革新等支援機関/2級FP技能士
相続・事業承継分野を中心に、遺産分割・遺留分侵害額請求・生前対策まで幅広く対応。
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