遺言書|資産8億円の二次相続、一次相続での兄弟間格差を是正する公正証書遺言の作成
執筆者:弁護士小林洋介
弁護士法人IGT法律事務所 代表パートナー弁護士
保有資格:弁護士、経営革新等支援機関、2級FP技能士
東京弁護士会相続遺言部所属
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本事例の結論と解決のポイント
- 結論: 一次相続(夫の相続)によって生じた兄弟間(長男と次男・三男)の資産の不平等を解消するため、ご依頼者様(妻)の二次相続に向けた遺言書を作成しました。税理士と連携して緻密な分配案を立案し、弁護士を遺言執行者とする「公正証書遺言」を作成したことで、将来の紛争リスクを未然に防ぎました。
- 解決のポイント: 資産規模が8億円と大きく、遺産の種類も多岐にわたるため、「税務上の最適化(税理士の知見)」と「法的紛争の予防(弁護士の知見)」の両輪が不可欠でした。利害関係のない公平な第三者である弁護士が遺言執行者に就任したことで、ご依頼者様に深い安心感を提供できた点が本件の成功要因です。
ご相談時の状況とお客様の悩み
ご依頼者様(遺言者)には3人のお子様がいらっしゃいました。 以前発生した「一次相続(夫の相続)」の際、夫が創業した会社を承継する長男に対し、遺言によって資産の多くを集中させる形で財産承継が行われました。その結果、次男・三男の取得分が極めて少なくなり、兄弟間で不均衡な状態が生じていました。
ご依頼者様は、「自身の相続(二次相続)の際には、一次相続で生じた不平等を是正し、最終的に子供3人の取り分が平等になるようにしたい」「自分が亡くなった後も、兄弟3人が揉めることなく仲良く暮らしていけるようにしたい」と強く願っておられました。
また、遺産額が大きく種類も多いため、身内ではなく「適切な第三者」を遺言執行者に指定し、公平かつ確実に手続きを進めてほしいというご希望をお持ちでした。
弁護士の対応・解決策
ご依頼者様の希望を詳細にヒアリングした上で、以下の手順で手続を実行しました。
- 税理士との協働による分配案の作成: ご依頼者様が日頃から頼りにされている税理士の先生をご紹介いただき、密に連携しました。税務上のリスクを検証しながら、一次相続と二次相続をトータルで計算し、最終的に子供3人の取得額が平等となる分配案を作成・提案しました。
- 公正証書遺言の作成: 資産規模や内容の複雑さから、将来の「紛争化」は絶対に避けるべき事案と判断し、最も確実な「公正証書遺言」の形式を選択しました。
- 弁護士の遺言執行者就任と実務対応: 公平な第三者として当事務所の弁護士が遺言執行者に就任しました。弁護士が遺言の文案(ドラフト)を作成し、公証役場との連絡調整、戸籍や固定資産税評価証明書などの必要書類の収集、証人の手配に至るまでを一括して代行し、無事に公正証書遺言を完成させました。
IGTからのコメント
本件は、遺産の種類が多く、総額8億円という資産家の方からのご相談でした。
富裕層の相続においては、単に「法律通りに分ける」だけではなく、過去の相続(一次相続)の経緯や、事業承継の背景、そして何より「ご家族への想い」を総合的に汲み取ったオーダーメイドの遺言作成が求められます。
私たちが法的な手続きを確実に整えるだけでなく、税理士の先生とシームレスに連携できたことで、ご依頼者様の不安を根本から解消することができました。
公正証書遺言が完成した際、ご依頼者様が大変安堵されていたお顔が非常に印象深い事案です。
富裕層の遺言作成・二次相続に関するよくある質問
Q. 「一次相続」と「二次相続」をセットで考えるべき理由は何ですか?
A. 一次相続(例:父親の死亡)で配偶者(母親)が多額の財産を相続すると、「配偶者の税額軽減」によりその時点での相続税は抑えられます。しかし、その配偶者が亡くなる二次相続の際には、軽減措置が使えない上に法定相続人が一人減るため、相続税が跳ね上がる(あるいは遺産分割で兄弟が激しく揉める)ケースが多発します。そのため、一次相続の段階、あるいは二次相続の生前対策の段階で、トータルの税額と遺産分割のバランスを見据えたシミュレーションが不可欠です。
Q. 遺言書の作成は、税理士と弁護士のどちらに相談すべきですか?
A. 「相続税の節税や評価額の計算」が主目的であれば税理士、「特定の相続人に財産を残したい」「将来家族が揉めないようにしたい(遺留分対策など)」という法的紛争の予防が主目的であれば弁護士が適しています。富裕層の方の場合、両方の要素が絡み合うため、本事例のように「税理士と弁護士が連携してチームで対応する」のが最も安全かつ確実な方法です。
Q. 遺言執行者は家族(長男など)に任せても良いですか?第三者(弁護士)に依頼するメリットは何ですか?
A. 法律上は家族を遺言執行者に指定することも可能ですが、遺産額が大きい場合や、兄弟間で取得額に差がある場合、指定された相続人に手続きの負担が集中し、他の相続人から「財産を隠しているのではないか」と疑心暗鬼を生んでトラブルに発展するリスクがあります。
弁護士などの専門家を第三者の遺言執行者として指定しておけば、法的に適正かつ透明性の高い手続きが保証され、相続人同士の無用な感情的対立を防ぐことができます。
(※法律上の見解は一般的な事例に基づくものであり、具体的な状況により結論は異なります。詳しくは弁護士法人IGT法律事務所の初回無料相談をご利用ください。)
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