遺言書|資産6億円事業家・遺留分に配慮し事業承継を実現

遺言書|資産6億円事業家・遺留分に配慮し事業承継を実現

執筆者:弁護士小林洋介 弁護士法人IGT法律事務所 代表パートナー弁護士 保有資格:弁護士、経営革新等支援機関、2級FP技能士 東京弁護士会相続遺言部所属 ▶ 弁護士プロフィールはこちらへ。 ▶ 初回60分無料相談はこちらへ。
遺言書を作るなら公正証書遺言にすべき理由|自筆証書遺言との違いも弁護士が解説

■本事例の結論と解決のポイント

  • 結論: 会社を経営し、個人でも多数の不動産投資を行っている資産約6億円のご相談者様から、「会社は特定の一人の子供(後継者)に継がせたいが、他の子供たちとも揉めないようにしたい」というご相談を受けました。当事務所にて、後継者には「会社の株式と事業用資産」を集中させ、他のお子様には「収益不動産」を相続させて遺留分をクリアする「公正証書遺言」を作成し、円満な事業承継と資産承継の道筋を立てました。

  • 解決のポイント: 事業承継において最も危険なのは、後継者以外の相続人から「遺留分(法律上保障された最低限の取り分)」を現金で請求され、会社の資金繰りが悪化することです。本件では、ご相談者様が複数の「収益不動産」をお持ちであったことを活かし、これを他のお子様へ配分する緻密な遺言設計を行ったことが、会社と家族両方を守る最大の勝因です。

■ご相談時の状況とお客様の悩み

ご相談者様は、ご自身で会社を経営されているだけでなく、個人名義でも複数の収益不動産(賃貸マンション等)を保有する富裕層の事業家でした。 ご年齢を重ね、「会社の事業承継」と「個人の資産承継」について本格的に悩んでおられました。 ご相談者様のご希望は以下の3点でした。

  1. 会社の事業については、後継者として決めている「お子様のお一人」にすべて任せたい。

  2. しかし、他の子供たちにも相応の資産を残し、死後に「遺留分」を巡る相続争い(争族)が起きないように配慮したい。

  3. 遺産の額が大きく複雑なため、相続開始後の遺言執行(名義変更等の手続き)は、親族ではなく適正・公平な第三者に任せたい。

■弁護士の対応・解決策

  • 遺留分を侵害しない資産の振り分け(遺言設計): ご相談者様の総資産を洗い出し、以下のような戦略的な分配案を作成しました。

    • 後継者のお子様へ: 会社の経営権を安定させるため、「会社の株式」および「事業用資産(事業に使っている不動産や債権等)」をすべて相続させる。

    • 他のお子様へ: 遺留分を侵害しないよう、個人の投資資産である「収益不動産」等を相続させる。

  • 公正証書遺言の作成と遺言執行者の就任: 紛争予防に最も効果的な「公正証書遺言」を作成するため、当事務所が公証役場との連絡調整、固定資産税評価証明書などの必要書類の収集、遺言書の文言調整から証人の手配までを全面的に支援しました。さらに、ご希望通り、当事務所の弁護士が「遺言執行者」に就任する旨を遺言書に明記しました。

■IGTからのコメント

事業家の相続において、「自社株(経営権)の集中」と「他の相続人の遺留分対策」は常にセットで考えなければならない最重要課題です。

本件のように、事業用不動産と多数の収益不動産が混在しているケースでは、相続発生後の名義変更や解約手続きが非常に煩雑になります。

これを相続人の一人(例えば後継者)が遺言執行者として自分で行おうとすると、手続きの遅れや不透明さから、他の相続人の不信感を招き、せっかく遺言書を作ったのにトラブルになってしまう恐れがあります。

弁護士を遺言執行者に指定しておけば、すべての手続きを中立かつ迅速な第三者として代行できるため、残されたご家族の精神的・物理的な負担を大幅に軽減できます。

不動産・非上場株式の複雑な相続トラブル
相手の言い値で合意する前に、まずは適正評価を。

「提示された代償金が安すぎる」「会社が株を買い叩こうとしている」「面識のない親族から突然通知が来た」など、不公平な権利関係でお悩みの方は、決して一人で抱え込まず専門家にご相談ください。
弁護士法人IGT法律事務所では、初回60分の無料相談を実施しております。豊富な解決実績を持つ弁護士が、あなたの正当な権利と財産を守ります。

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■【FAQ】経営者の事業承継・遺言作成に関するよくある質問

Q. 会社を継ぐ長男にすべての自社株と財産を相続させたいのですが、可能ですか?

A. 遺言書に「長男にすべて相続させる」と書くこと自体は可能です。しかし、他の相続人(次男や長女など)には法律上「遺留分」が保障されています。長男が全財産を取得した後で他の兄弟から遺留分侵害額請求(現金での支払い要求)を受けると、長男が多額の借金を背負ったり、最悪の場合は自社株や事業用資産を売却せざるを得なくなり、会社の経営が傾くリスクがあります。必ず遺留分対策(代償金の準備や、他の資産の配分)とセットで遺言を作成する必要があります。

Q. 自社株を兄弟で平等に(半分ずつ)分けさせる遺言はダメですか?

A. 強くお勧めしません。非上場会社の株式(議決権)を分散させると、将来兄弟間で経営方針の対立が起きた際、株主総会で重要な決議ができなくなり、会社が機能不全(デッドロック状態)に陥る危険性が極めて高いからです。自社株は必ず後継者一人に集中させるのが事業承継の鉄則です。

Q. 遺言執行者は誰に頼むのが一番良いですか?

A. 資産規模が大きく、不動産や自社株が含まれる事業家の方の場合は、「弁護士(または弁護士法人)」に依頼するのが最も安全で確実です。親族を指定すると手続きの負担や身内間の疑心暗鬼によるトラブルの原因となり、銀行等の金融機関に頼むと費用が高額になる上、万が一親族間で紛争が起きた際、銀行は代理人として交渉事に入ることができない(辞任してしまう)というデメリットがあるためです。

(※法律上の見解は一般的な事例に基づくものであり、具体的な状況により結論は異なります。)

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