遺産分割|面識のない前妻の子と後妻の子たちの遺産分割を解決

遺産分割の解決事例:面識のない前妻の子と後妻の子の遺産分割を代償分割で成立

遺産分割|面識のない前妻の子と後妻の子たちの遺産分割を解決

公開日:2022年5月25日/最終更新日:2026年9月28日(事例の要点表とよくあるご質問を追加)

この事例の要点

事件の種類 遺産分割(協議・代理交渉)
ご依頼者 被相続人と後妻(その後離婚)との間の子
相手方 被相続人と前妻との間の子ら(面識がなく、遠方に在住)
相続人・遺産 前妻の子と後妻の子(いずれも複数)。遺言はなく、個人事業の資産と負債が遺産に含まれていた
主な課題 相手方の住所・連絡先が分からないこと、個人事業の遺産・負債の整理
当事務所の対応 相続人の親族関係・住所の調査、遺産・負債目録の作成支援、手紙と電話による交渉
結果 法定相続分に沿った代償分割で遺産分割が成立

※個別の事情を前提とした結果です。同様の結果をお約束するものではありません。

依頼前の状況

被相続人は、前妻との間にお子様が複数人いて、後妻(その後離婚)との間にもお子様が複数人いました。

ご依頼者様は、被相続人と後妻の子でしたが、お子様の中ではもっとも被相続人と近しい関係でした。

被相続人が突然お亡くなりになり、相続手続を行おうとしたところ、会ったこともない前妻のお子様たちが相続人として登場しました。

被相続人は遺言を遺さなかったため、ご依頼者様は今後遺産分割をどのように進めたらよいか困惑して、ご相談にいらっしゃいました。

対応と結果

ご依頼者様は後妻のお子様であるため、交渉の相手方である前妻のお子様については全く情報がなく、どこに住んでいるのかもわかりませんでした。

そこで、相続人調査から始めて、その後の遺産分割協議を代理人として行ってほしい、被相続人の遺産内容を分析、検討して、遺産分割協議案を作成してほしいというご相談をいただきました。

被相続人が個人事業を行っていたことから、遺産、負債内容の整理、事業の整理についてアドバイスを行い、遺産、負債目録の作成をお手伝いしました。

同時に、相手方相続人の親族関係調査、住所調査を行い、遠方にお住まいということでしたので、お手紙、お電話などで交渉を行い、法定相続分に沿った代償分割案で、遺産分割を成立させました。

ご依頼者様は、面識のない相手方とのやり取りによるストレスから解放され、納得のいく解決になり、とてもご満足されておりました。

当事務所からのコメント

面識のない相続人との遺産分割というのは、よくご相談をいただく事件類型となります。

とにかく面識がありませんので、最低限の信頼関係も築けないことが多いです。なので、なかなか当事者同士でお話合いで解決することは難しく、当事者間のストレスも強いと思います。

このようなケースでは、ご遠慮なく弁護士を頼っていただいて、粛々と遺産分割を進めるようにするのが健全のように思います。

対立が激しくならず、調停等の法的手続にならないケースも多いので、ぜひご相談いただければと思います。

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相手の言い値で合意する前に、まずは適正評価を。

「提示された代償金が安すぎる」「面識のない相続人と話し合わなければならない」「面識のない親族から突然通知が来た」など、不公平な権利関係でお悩みの方は、決して一人で抱え込まず専門家にご相談ください。
弁護士法人IGT法律事務所では、初回60分の無料相談を実施しております。相続と財産評価の実務を扱う弁護士が、今後の方針を一緒に検討します。

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前妻の子・後妻の子の遺産分割に関するよくある質問

Q. 前妻の子と後妻の子で、法定相続分に違いはありますか?

A. 違いはありません。子の法定相続分は、前妻の子か後妻の子かにかかわらず等しくなります(民法900条4号)。父母の一方だけが同じ兄弟姉妹の相続分を半分とする定めは、兄弟姉妹が相続人になる場合のものであり、子が相続人になる場合には当てはまりません。

Q. 面識のない相続人の住所は、どうやって調べるのですか?

A. まず、被相続人の出生から死亡までの戸籍をたどって、相続人が誰かを確定します。そのうえで、各相続人の戸籍の附票(住所の履歴が記載された書類)で現在の住所を調べるのが一般的です。弁護士は、受任した事件に必要な範囲で、これらの書類を職務上請求により取り寄せることができます。

Q. 被相続人に事業の借入金などの負債がある場合、どうなりますか?

A. 借入金などの金銭の債務は、遺産分割を待たずに、法定相続分に応じて各相続人が引き継ぐのが原則です。相続人の間で「誰が負債を引き継ぐか」を決めても、債権者の同意がなければ、債権者に対してその取決めを主張することはできません。負債が資産を上回るおそれがあるときは、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所に相続放棄の申述をすることも検討します(民法915条1項)。

Q. 代償分割とは、どのような分け方ですか?

A. 特定の相続人が不動産などの遺産を取得し、その代わりに他の相続人へ金銭(代償金)を支払う分け方です。遺産を細かく分けたり売却したりせずに済む点に利点があります。なお、家庭裁判所の審判で代償分割を命じるには、代償金を支払う相続人に支払能力があることが必要とされています(最高裁平成12年9月7日決定)。

Q. 相手方が遺産分割の話し合いに応じない場合は、どうすればよいですか?

A. 家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。申立先は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所か、当事者が合意で定める家庭裁判所です(家事事件手続法245条1項)。調停が成立しない場合は、審判の手続に移ります(家事事件手続法272条4項)。本件では、手紙と電話で交渉を重ね、協議で遺産分割を成立させました。

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※ 本ページは、最終更新日(2026年9月28日)時点の法令・判例・実務に基づいて作成しています。解決の結果は個別の事情を前提としたもので、同様の結果をお約束するものではありません。

【この記事の執筆者】

弁護士 小林洋介

執筆・監修:弁護士 小林 洋介(こばやし ようすけ)

弁護士法人IGT法律事務所 代表パートナー弁護士
慶應義塾大学法学部卒業/東京大学法科大学院修了
東京弁護士会所属(相続遺言部会)/認定経営革新等支援機関/2級FP技能士
相続・事業承継分野を中心に、遺産分割・遺留分侵害額請求・生前対策まで幅広く対応。
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